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 CASE 1 「教員のデータ登録作業を大幅軽減」〜某国立大学

教員が活動を紹介するWebデータベース。そのデータ登録作業を劇的に容易にしたのは「Excel Connector / Integrator」

国立大学には、教員のプロフィールや活動を広く一般に公開するWebデータベースがあります。これまで、データの登録は教員がWeb上のフォーム画面で行わなければならなかったため、教員に大きな作業負担がかかっていました。そこで某国立大学では、メディアフュージョンの「Excel Connector / Integrator」を採用して新システムを開発することを決断。データ登録のインターフェースにExcelを用い、入力データの再利用を可能にすることで、教員の作業負担を大きく軽減するとともに、他のシステムへのデータ再利用の道を開きました。

教員の作業負担が高かったWebデータベースへのプロフィール登録

国立大学には、教員のプロフィール、研究教育諸活動を広く公開する「教員検索システム」と呼ばれるWebデータベースが存在します。そのデータベースには、教員の学位や職歴、専門分野、これまでの業績、所属学会などが記載されており、大学の壁を越えて教員同士で質疑応答を行ったり、共同研究のパートナーを探したりといった用途に利用されます。

某国立大学では、これまでにこのデータベースの構築にあたって、教員自らがデータを入力する発生源入力方式を取っていました。教員の情報を一番把握しているのは教員自身ですからその意味では適切な入力方法なのですが、教員はWeb画面上のフォームに直接データを登録しなければなりませんでした。そのため、入力操作中に一時中断したり、とりあえず仮登録して後から正式にアップするといったことができず、データ登録作業には多大な時間を要していました。

また、こうしたプロフィール情報は教員活動のいろいろな場面で必要となりますが、Web上にある教員検索システムのデータをそのまま再利用することは困難で、他のシステムにいちいちデータを再入力しなければなりません。研究を本業とする教員にとって、これは多大な作業負担となっていました。

Excelをデータ登録画面にした新システムに採用された「Excel Connector / Integrator」

こうした状況を憂慮した某国立大学では、新しい教員検索システムの構築を決断しました。このシステムの最大の要件は、データ登録時における教員の負担軽減です。そこで浮上したのが、教員が日頃から使い慣れているExcelをデータ登録のインターフェースとするアイデアでした。教員はExcel上でデータ登録をして、これをサーバーに登録します。そうすればあとはサーバーがExcelファイルからデータを抽出、それをXMLデータに変換し、マスターデータとしてデータベースに格納します。それとともに、そのデータをHTMLに変換し、検索用Webデータベースへ登録するところまでを自動的に行える仕組みにしようということになりました。Excelでデータを登録するようにすれば、教員自身もその内容を手元で保存していつでも再利用することができます。また、サーバー側に自動処理プロセスを組み込むことによって、データの内容を判断しながら公開用HTMLを自動的に作成し、表示させることが可能です。

これを実現するテクノロジーとして採用されたのが、メディアフュージョンの「Excel Connector / Integrator」でした。教員になじみのあるExcelをインターフェースに使えたこと、Excelファイル上のデータをXMLデータに変換して保存することで、教員検索システムだけではなく、他のさまざまなシステムへ二次活用しやすくなる点が評価されました。

データをXML形式で保存することで、他のシステムへの二次活用も可能に

2007年7月、新しい教員検索システムは無事カットオーバーを果たし、教員のデータベース登録にかかる作業負担は大幅に軽減されました。加えて、教員の業績評価システムにもデータが二次活用されるとともに、教員が生産した電子的知的生産物が保存され、世界に無料提供される機関リボジトリと教員検索システムとの連携性も向上しました。この機関リボジトリも2007年8月に正式公開されており、大学および教員のより幅広い認知に大きく貢献しています。

「教員のデータ登録作業を大幅軽減」構成図